症状

子供の姿勢が悪い ~原始反射~

原始反射とは?

ヒトが生まれながらに持っている反射のことです。
お母さんのおなかから生まれて、外の環境に適応して生きていくために必要な機能で、赤ちゃんの時に無意識に出る反応のことを
原始反射といいます。

本来、ある一定の時期を過ぎれば消失していく反応なのですが、消失せずに残存していると発育や発達を阻害することがあります。
反射が残っていると次のようなことが起こります。
・落ち着きがない
・おねしょ、おもらし癖がある
猫背、姿勢が悪い
・食べ物の好き、嫌いが激しい、偏食気味である
・字がきれいに書けない
・集団への関わりが苦手
・よくケンカする                など。

生活をしていて、このようなケースがよくある場合は原始反射が残存しているのかもしれません。

どんな反応?

では、その反射の一部を紹介していきます!
モロー反射
外部からの刺激に対してびっくりしたように両手を広げたり、何かに抱きついたりする反応です。
5~6ヵ月で消失する反応です。残存していると不安や緊張が強く現れます。
掌握反射
手のひらに物が触れると反射的にぎゅっと握りしめる反応です。
4~6ヵ月で消失します。残存していると、字が雑になったり、発語のトラブルなどが起こります。
ルーティング反射
頬を指でトントンと叩くと、刺激された方向に頭を回す反射です。別名を探索反射といい、お母さんのおっぱいを探したりするときに見られる反応です。
5~6ヵ月で消失します。残存していると、偏食や言葉のトラブル、歯磨きが苦手などがみられます。
ガラント反射
腰のあたりの背骨の片側をなでると、同じ側のお尻が持ち上がったり、同じ側の方に背骨が曲がる反応です。
赤ちゃんが産道を通る時の手助けをしている反射です。
2か月くらいで消失します。残存しているとぴったりしている服が苦手だったり、夜尿、姿勢不良がみられます。
STNR反射
お腹を下にして寝た状態で顎を上げると、腕が伸びて足が曲がり、顎を下げると腕が曲がって足が伸びる姿勢反射です。
11ヵ月あたりで消失します。残存していると姿勢が悪くなったり、黒板の文字を写すのが苦手、書き間違いが多くなったりします。
ATNR反射
頭を左右どちらかに向けると、向けた側の腕と足が真っすぐに伸び、反対側の腕と足は内側に曲がりこむ反射です。
4~6ヵ月で消失します。残存していると歩いているときに同じ側の手と足が出たり、クロスの動きが苦手になります。
その他、計算が苦手だったり、左右の判別がつかなかったりします。

なぜ残存してしまうのか?

それは、外で遊ぶ機会や運動をする機会が減ってきているからです!!
近年では、スマートフォンやタブレットなどの機械が普及していてとても便利な反面、それに依存しすぎて体を動かす機会が
顕著に減ってきています。
運動や、外で遊ぶことに興味を持ってもらうこと、体を動かすことは楽しいんだよ!と教えてあげることも大切なことなのです。

残存している原始反射に対しては、各エクササイズを行うことで残存がなくなり機能が統合していきます。
初めのうちは体を動かすことが苦手でうまくエクササイズをしてくれなかったりしますが、興味をもたせる工夫や、何より楽しく
やることがとても大切です。

ADHD、多動症、発達障害などと診断されるかもしれませんが、原始反射を統合してあげるとお子さんにとっても、パパママにとっても良い環境が生まれるかもしれませんね!

 

関連記事